21gのとしょかん

ながいながい遺書

24Nov'18、無題

一週間ぶりくらいのシャワー。べたつく違和感を覚えて見れば服を着たままであったことに気づく。バランスを崩しながらそれを脱げばめまいが襲うが、湯の叩く頭皮から仔犬の様な匂いがして、なんだかそれが自分を安心させた。シャンプーヘッドは内部に成分を固化させて緩い空気圧を以て掌へ抵抗するが、三度目のプッシュでようやく蛆虫のような白い塊を排泄する。その塊を指ではじきながら手に載せた白濁、それは精液を思わせ微かに漂うハーブの香りありてもなお不快感を催させる。思わず流しかけるが、無駄だと気づいて辞める。シャンプーもコンディショナーも流しっぱなしの湯も、ただじゃない。

金を垢と排泄物に変換するだけの日々、食事すらもが罪悪感を覚えさせる。贅沢は敵だから遊んじゃいけない、外出するくらいなら、しなきゃいけないことをしろ。暇な訳じゃない。差迫る「やらなきゃいけないこと」の山から逃げながら、濃縮を繰返し続けるそれを見つめているだけ。

昨日の夜見た夢では、自分は監獄にいた。横になることも出来ぬ、狭い狭い檻だった。この部屋はまだそれより大きい、だからきっとマシなのだろう。

どうせ誰とも会わないし、外に出ることもないのだから、シャワーを浴びることすらただの贅沢。時間と金の無駄だ、はやくまた檻へと戻ろう。髪を乾かすこともなく横になり、どこかから染み入る冷気を飲込んだ。1500円のシャンプーも、これじゃあ浮かばれないな。