21gのとしょかん

ながいながい遺書

自分について(3; 中高時代2007-2012)

自分について(1, 1994-2005) - 21gのとしょかん

自分について(2; 小学校時代2005-2006) - 21gのとしょかん

 

拝啓、ずっと大好きだったSへ。

 

いつだったっけ、初めて話したの?確か中学入って一番最初の席替えで、偶然隣になったんじゃなかったっけ。「BLって知ってる?」とか聞かれて、なにそれ?って聞いたら「ぼーいずらぶ」と言われて、僕は知らないくせに「きいたことある」とか見栄張ったら、すぐにばれて笑われて、アスキラものの同人誌を押し付けられたっけ。

あなたを通して知り合った友達に、偶然ようつべだかニコ動だかでみつけた『らき☆すた』のMADの話をしていたら、これも面白いよと『涼宮ハルヒの憂鬱』を貸してくれた。絵が好きと言ったら『灼眼のシャナ』も渡された。アニメなんてそれまで『地獄少女』しか見たことがなかったし、ラノベも『キノの旅』と『シフト』しか読んだことなかったけれど、案外はまった。そんな話をしたら、「あなた絶対アスカ好きだからエヴァ観なさい」と言われて、なぜか僕の方がエヴァにはまっちゃって、考察サイトとかの受け売りなんて話してるうちに、そうだLASモノでも書こうとなって、そんな僕をあなたは笑って、勧めた甲斐があったとか言って。

少しでも仲良くなりたくて、「相談」なんて称してどうでもいい話するために毎日電話して、共通の趣味を作りたくてアニメも見てラノベも読んでゲームもして。そうやってるうちに少しづつ友達が集まって、「ひぐらしみたいなのを作ろう」「げんしけんみたいなのしよう」とかなって。でも誰もそんな技術もないから、とりあえず、ということで、小学校のころから作ってた手打ちホームページの延長で掲示板機能のある携帯ホームページを作って。はりきってロゴとか考えては「厨二乙wwww」とかやってたっけ。当時「きしめん」が流行ってたのもあって、Lump of Sugarの「Nursary Rhyme」だの、エヴァだのガンダムだのから適当なキャラ名とってきたりしてHNにしたりしてたっけ。「ストライクフリーダム」だったよね?

中学の修学旅行を覚えている。宿泊先のホテルで「使うな」と言われていた電話で、こっそり夜中話したっけ。何の話したのかなんてもう覚えていないけど、とりとめもないそんな時間が好きだった。どっかの湖で乗ったボートで、綺麗な紅葉に背を向けてコギシュの話したりしてた時間が楽しかった。

何があったのか忘れてしまったけど、そのあと一年くらい喧嘩してた。本当に忘れちゃった。告白して振られたのが原因だった気もするし、そうじゃなくて関係ない何かだった気もする。とにかくそのあと1年くらい絶交してたのは微かに覚えてる。どうしよう、みたいな電話を共通の知り合いにかけて相談したのも覚えてる。

 

高校に入ってからまた仲良くなったんだっけ。喧嘩の理由も忘れたけど、あるとき突然fate/stay nightの漫画を貸してくれて、これで仲直りしよ、って言われた気がする。僕が別の子と付き合い始めてちょっとしてからぐらいだった、付き合ってたの知らなかっただろうけど。でもそれはお互い様か、あなただって先輩と付き合ってるのは風の便りで聞いていたし。いずれにせよ、僕はあなたのことが本当に好きだったから、結局その恋人とはすぐ別れたし。

二人でよく遊びに行ったよね、半分本気で半分ふざけてデートだとか言ったりして。「よめー」とか「だんなー」とかふざけて呼び合ったりして。アニメイトで一万円とか使って、馬鹿じゃないのと笑いながら戦利品を自慢しあって。アニソン・ボカロ縛りでカラオケ行こうとか行って、そのくせに何故かABCとかGRANRODEOとか入れてきて。飽きたらティエリア様かわいいとか言いながら同人誌交換しあって。日本橋でコスプレグッズ買い漁っては全部持たされて。毎日のようにSKYPEして、メールして。高校に入ってからは志望も成績も近かったから、たまに一緒に勉強したっけ。総合では僕の方が上だったけど、数学はあなたの方が得意だった。お互いプライドが高かったから、一緒にするの、少しいやいやだったけどね。

一緒に交換留学でアメリカに行ったこともあったよね。説明会の時に親同士が初めて会って喋ってたとき、なんだか気恥ずかしくって、二人でずっと笑ってて。逆に向こうから留学生来た時は、三人で梅田に行ってプリクラ撮ったこともあったっけ。「いい人だよねあの人」って僕のことを言ったその留学生に、『そうだよ、それにすごく優しいし』ってアスランのコスプレしたまま言ってくれたっけ。すごくうれしかった。

エヴァQを見に行ったのが最後のデートだったと思う。秋だった気がする。オレンジジュース買わされて、お礼って買ってくれたキャラメルポップコーン二人で分け合って。本編前に流れた『巨神兵現る』で怖がってたくせに、後から指摘したら「びっくりしただけだし」とか強がってて。上映中ふと隣観たら、目が合って、そこに移りこんでいた映画のスクリーンが月みたいで、すごくすごく幸せで。二人とも当然結末知ってたくせに、未だによくわからないけどカヲル君死んじゃったとか何故かあなたは泣いてて、僕はそれをみて笑ってて、なんで笑うのカヲル君死んじゃったんだよ、とか脇腹殴られて、余計におかしくて、ガストで二人笑って、ふと真顔に戻ってもうすぐ受験だね、頑張ろうね、なんて話をして。

 

でも本当はそんなの嘘だった。秋の次には冬が来るからしょうがないのかもしれないけれど、あなたはもうすでに推薦で通ってて、今思えばそれを僕に言い出しにくかっただけなのかもしれないけれど、僕は騙された気がして。過眠の悪化も相俟って、冬が近づくにつれてストレスで沈んでいく自分がいて、そんなときに「スキー行ってくる」だなんてLINEが来るから、頼れる人もいなくて。少しづつそんなのが積み重なって。少しづつこじれて行って。

次の四月、僕だけがまだ冬にとらわれたままで、あなたは嬉々と「ゴルフ部に入った、先輩がフェラーリ持ってる!!」なんて自慢してきたりして。そしてそのまま、お互いの存在は消えて行って。消えて行って。消えて行って。消えて行って。消えて行っ

 

ばいばい。

自分について(4; 大学時代2014-2018) - 21gのとしょかん