21gのとしょかん

ながいながい遺書

優柔不断な煙

今日行ったクラフトビールのお店に、同じ大学の別学部の子がいた。大学から1時間くらいのところにある、ちょっとおしゃれなお店。大学の近くでなく5駅ほど離れた此方の方に住んでるらしい、ちょっとだけお話した。羨ましいと思った。

 

大学を辞めたい。薬学部なんてつまんない。不幸について考えたこともないような恵まれた「友達」たちへ交われない。大学はもう一週間以上前に始まったけれど、講義にはまだ一度も出られていない。研究室は一ヶ月近くなんだかんだ理由をつけて休んでいる。昨日も一昨日も先週も、同じように自室の天井を眺めていた。先月も去年も一昨年も、同じ天井を見つめながらため息をついてた。もう嫌、辞めたい。

でも、そう思う度に、「辞めてどうするの?」と理性的な悪魔が反論する。過眠症で鬱病でなんの特殊技能も持たない貴方が流れ着く先なんて、たかが知れてるでしょ?たった数言交わしただけの、「テイレベル」な学部にいるちょっと可愛い店員へ妬みにをいだくなんて馬鹿みたい。不安定な煙より、豪雨にも豪雪にも負けず時刻通りに発着する社会の歯車になったほうが、良いに決まってるでしょ?流されたくないと叫ぶ本能。風に乗れと鳴く理性。優柔不断を嘲笑う「自分」。いっそこのラキストの煙のように、早くあのオレンジ色の外灯へ吸い込まれて消えたい。

 

いつから、こんなに落ちぶれてしまったんだろう。ストロングゼロを片手に呆れているうちに、煙草を吸い終える。店員が灰皿を回収したそうにこちらをチラチラ見ながら店先を掃いている。もう家に帰ろう。安酒の待つ、真っ暗で肌寒い家に帰ろう。明日は明日の風が吹くなんて信じながら、今夜も歯車に合わせて心身を刻もう。